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プロセスワーク

 現代最先端の心理療法の一手法で、私のカウンセリングのベースとなっているものです。個人の内面のみならず、外的な出来事などにも注意を向け、自分に何が起こっていて、どう生きるのが最も自分らしいのかを探っていきます。「タオ」―宇宙の根本原理―に従うことをモットーとしています。

プロセスワークとは

 プロセスワークは、もと量子物理学者で、スイスのユング研究所で心理分析を学んだアメリカ人のアーノルド・ミンデル(1940~)が編み出した心理療法の一手法です。量子物理学・ユング心理学に加え、文化人類学、シャーマニズム、宗教、禅、タオイズムなどのトランスパーソナルな知見を盛り込んだ包括的なアプローチを特徴とします。   
 心理的な問題や身体症状だけでなく、関係性の問題、グループの問題、紛争、社会問題などにも対処します。

プロセスワークの多次元的・多面的アプローチ

 「無意識」にアプローチするカウンセリング技法は多いのですが、プロセスワークが想定している「無意識」は、多次元的で深淵しんえんで神秘的です(「無意識」の話 >>)
 「無意識」は自我(意識)を超えた働きです。ですから、プロセスワークではしばしば、その瞬間にふと思い浮かべる場面、映像、感覚などの「イメージ」を扱います。特に、夜見る「夢」には「無意識」のイメージが現れますので、「ドリームワーク」もあなたが自分を理解していくのにとても有効です。また、ミンデルは身体症状も「体が見る夢」(「ドリームボディ」)だと考えました。身体感覚にもアプローチし、そこからあなたの「魂の声」を聴くこともできます。身体症状の改善を目的とするものではありませんが、不思議なことに症状が改善されることもあります。
 このようにして、あなたの内面を多次元的に行ったり来たりしながら、あなたの中で起こっている「プロセス」を丁寧に検討し、あなたが本来望むあり方へと変容していくのを促進します。

 また、プロセスワークでは、個としてのあなたを尊重するとともに、あなたはあなたという個を超えて(トランスパーソナル)、様々な外的な出来事や、人類の歴史そのもの、自然や宇宙ともつながっている多面的な存在だと考えます。どんな出来事もあなたにとって意味があり、それは自我(意識)を超えてマンダラのように布置ふち(配置)されています。それらをユングは、「コンステレーション」と言いました。プロセスワークでは、「コンステレーション」を読むことで、もつれ合っていてあなたを苦しめている状況に「アウエアネス(自覚)」を促し、解決への糸口を探ります。
 プロセスワークは、虹のような多次元性・多面性・多様性を生きるということで、「レインボー・メディスン(虹の医療)」とも言われます。

「無意識」の話

●「無意識」の発見―フロイト

 「無意識」の発見者は、かの有名なS.フロイト(1856~1939)です。 フロイトの意識論は、よく氷山にたとえられます。自分できちんと認識できている「意識」の部分は、ホンの氷山の一角で、その下の大部分は「無意識」だと言うのです。「無意識」には、思い出したくない出来事やそれにまつわる感情、自分では認めたくない自分のイヤな部分などが詰まっていて、抑圧されています。「無意識」は夜見る「夢」に象徴的に現れます。非常に強いエネルギーを持っていて、折に触れては浮かび上がってきて人を苦しめ、場合によっては精神的な病にも発展します。フロイトは「無意識」は否定的なもので、「無意識」は「意識」に統合させるべきだ、そうすることによって症状は改善されるとしました。

●ユングの「集合的無意識」

 さて、フロイトの愛弟子で後にフロイトと決裂したC.G.ユング(1875~1961)は、個人の歴史にまつわるフロイトの「無意識」を「個人的無意識」と名付け、それよりもっと深いところに「集合的無意識」(「普遍的無意識」)を発見しました。どの時代のどの地域の人間にも、生まれながらにして根付いている人類共通のイメージです。ある統合失調症の患者の、いわゆる「妄想」が、その患者が知るはずもない古代ミトラ教の教典に書かれていることから発見したのです(ちなみに、ユングの患者はほとんどが統合失調症、フロイトの患者はほとんどが神経症でした)。
 「集合的無意識」は、クリエイティブなアイデアの宝庫です。それは、人類の歴史の中で、各地の神話やファンタジーとして物語られ、語り継がれています。偉大な芸術作品は、「集合的無意識」に訴えるから、時代や文化を超えて愛されるのです。
 人間は善悪両方そなえていますから、どの神話やファンタジーにも、残虐で目を覆いたくなる場面が多々あります。でも、ユングはそれも人間の真実として尊重します。ユングは「個人的無意識」にしても「集合的無意識」にしても、決して否定的なものとはとらえず、「無意識」の強大なメッセージやエネルギーにこうべを垂れながら、「意識」と「無意識」の全体性を生きることを目指しました。その中心を「自己(セルフ)」と言います。それは、誰の心の中にもあって、天使や仏やキリストと言った、宗教的で神聖なイメージとして現れます。

●もっと深い、プロセスワークの「無意識」

 フロイトやユングの無意識論を単純にプロセスワークに当てはめることはできませんが、大雑把には、プロセスワークでは、いわゆる「意識(自我)」を「CR(consensus reality)」―合意された日常的現実、フロイトの「個人的無意識」を「ドリーム(夢)」のような次元、ユングの「集合的無意識」を「ドリーミング」または「エッセンス」などと言います。そして、プロセスワークではそれより更に深い層を想定します。それは、「無」「空」「非二元」などと呼ばれますが、本当は名付けようのないものです。先の氷山のたとえで言うと「海」です。
 「タオ」もこの「海」であり、同時に「海」から生じる永遠の生滅流転しょうめつるてんの「プロセス」で、常に「陰」と「陽」をはらんで流動しています。「光」もあれば「影」もある。「快」もあれば「不快」もある。海は静かなときもあれば、荒れるときもあります。でも、もとはただの「水」、「いつなるもの」です。


 タオイズムを思想の中核に据えるプロセスワークでは、この「陰陽」ひっくるめた全体性をホリスティックに(包括的に)生きる「プロセス」そのものを大切にします。それには到達点も終わりもなく、一瞬一瞬、「プロセス」つまり「タオ」にのっとって生きることが、「真の人生」、「私」を生きる人生と言えるのです。
 実際、思い切って「タオ」に身を委ねる(海そのものになりきる)と、大いなるものに抱かれ守られているような感覚を覚え、「プロセス」が動くべき方向へ動き、さまざまな困難や症状が軽減していくのです。「陰きわまれば陽に転ず」。不思議です。そして、また新たなプロセスを生きる。その終わりがなく苦しい、しかし、神秘に満ちた美しい「プロセス」を、私もあなたとともに歩みたいと思います。

アウエアネス(自覚)

 「タオ」は根元的な世界ですが、無自覚に身を任せると大いなるものに呑み込まれる感覚を受け、混乱してしまいます。場合によっては精神疾患も引き起こしかねません。プロセスワークでは、「タオ」に委ねながらも、その都度その都度、自分に起こっていることを、はっきりとした意志をもって「自覚」していくことー「アウェアネス(awareness)」―を重要視します。そのためには強い「自我」の力、「心の筋肉」が必要です。
 カウンセリングの過程では苦しいことも多々あります。嫌な自分や思い出したくない過去に出会ったり、妙な違和感を覚えたりすることもあります。時には日常生活に支障を来すことさえあるかもしれません。しかし、自分が変わっていくためには、まず「アウェアネス」を持って、自分に起こっている様々な感情を十分に味わい、受け入れていかなければなりません。自分の内面だけでなく、身体の動き、ふと起こってくる微細な感覚(「フラート」)、外界の出来事にも「アウェアネス」を向け、よく見、全てのことに善し悪しをつけずに、その中を漂っていきます。そのプロセスの中にこそ、新しい自分に生まれ変わるためのヒントが潜んでいます。
 富士見ユキオ先生は、究極の「アウェアネス」は、「無の自覚」―「ゼロ・アウェアネス」であると言われています。プロセスワークは、タオイズムに「アウェアネス」を組み入れたアプローチです。

一次プロセス/二次プロセス/エッジ

  プロセスワークでは、自分で認識できている感覚や状態を「一次プロセス」と言い、自分では認識できていない部分や、自分には関係ないと排除されている身体症状や出来事を「二次プロセス」と言います。どちらも「ドリーミング」の世界から起こる、根は一つのものの現れです。様々な問題は、この「一次プロセス」と「二次プロセス」の分断あるいは拮抗きっこうから起こります。両方にきちんと「アウェアネス」を向け、それらを全て意味のあるものとして受け入れ、包括的に生きようとする姿勢が生まれると、多くの場合、状況は改善されていきます。
 「一次プロセス」と「二次プロセス」を分断するのが「エッジ(境界・限界)」です。実は自分の一部である「二次プロセス」なのに、それを自分から遠ざける要因となっているものです。それは、小さい頃から植え付けられてきた価値観であったり、社会的な常識や因習であったり、未知の世界への恐怖であったりします。今の自分にとって何が「エッジ」になっているのかに「アウェアネス」を向け、その「エッジ」を十分に味わいながら、「一次プロセス」と「二次プロセス」の橋渡しをしていきます。

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